Linuxbrew とは、 Mac OS X 上における、ソースコードの取得及びビルドに基づいたパッケージ管理システムである Homebrew を Linux の各ディストリビューション向けに移植したものです。
しかし、 64 bit ARM アーキテクチャ等の環境で動作する Linux の各ディストリビューションにおいて、 Linuxbrew 公式ページが公開している Linuxbrew を自動的にインストールするためのスクリプトを起動すると、以下のようなエラーメッセージを出力してスクリプトが異常終了します。
$ ruby -e "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Linuxbrew/install/master/install)"
...
Error: Cannot find a vendored version of ruby for your aarch64
processor on Linuxbrew!
Error: Failed to install vendor Ruby.
$
altinstall.rb
は、 Linuxbrew 公式ページによる Linuxbrew の自動インストールスクリプトについて、 Linuxbrew 本体が使用する ruby 処理系の導入に関する問題を回避するように修正した代替の自動インストールスクリプトです。
なお、 Linuxbrew の自動インストールスクリプトが異常終了する詳細とその回避手法についての詳細は、 "Linuxbrew の通常のインストール手法が異常終了する場合における代替の導入手法" の投稿を御覧下さい。
Linuxbrew の自動インストールスクリプト altinstall.rb
の起動方法は、 Linuxbrew 公式ページによる Linuxbrew のインストールスクリプトの起動方法とほぼ同じですが、 altinstall.rb
の起動前に、 Linuxbrew に依存するシステムのパッケージの他に、 libssl-dev, readline, libyaml, libgdbm-dev
をインストールする必要が有ります。
例えば、 Debian 系のディストリビューションの場合は、以下のようにしてパッケージをインストールします。
$ sudo apt-get install build-essential curl file git python-setuptools ruby
$ sudo apt-get install libssl-dev libreadline6-dev libyaml-dev libgdbm-dev libdb-dev
次に、 Linuxbrew 公式ページによる Linuxbrew の自動インストールスクリプトの起動方法に代えて、以下のコマンドを実行して Linuxbrew を導入します。
$ sh -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/z80oolong/linuxbrew-altinstall/master/install.sh)"
まず最初に、 Linuxbrew の自動インストールスクリプトの修正に当たって、 Linuxbrew 全体の開発を行っている Shaun Jackman 氏を始めとする Linuxbrew の開発コミュニティ及び Homebrew 開発コミュニティの各氏に心より感謝致します。
また、 Linuxbrew の詳細に関しては、 Linuxbrew 公式ページ及び Linuxbrew のリポジトリに含まれるソースコード及びリポジトリに同梱される各種資料も併せて参考にしました。
そして、当方の手元の環境への Linuxbrew の導入の詳細に関しては、 thermes 氏による "Linuxbrew のススメ" の投稿を大いに参考にしました。 thermes 氏に心より感謝致します。
最後に、 Linuxbrew の全ての事に関わる全ての皆様に心より感謝致します。
本スクリプトは、 Linuxbrew 及び Homebrew の開発コミュニティによって作成された Linuxbrew の自動インストールスクリプトを修正したものであり、 Linuxbrew と Homebrew の開発コミュニティ及び Z.OOL. (mailto:[email protected]) が著作権を有します。
従って、本スクリプトは Linuxbrew 及び Homebrew のライセンスと同様である BSD 2-Clause License に基づいて配布されるものとします。詳細については、本リポジトリに同梱する LICENSE
及び Linuxbrew の自動インストールスクリプトの LICENSE.txt
の原文である doc/LICENSE.txt
を参照して下さい。
下記に、 Linuxbrew 及び Homebrew の開発コミュニティによって作成された Linuxbrew の自動インストールスクリプトの README.md の原文を示します。
sh -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Linuxbrew/install/master/install.sh)"
More installation information and options at https://docs.brew.sh/Homebrew-on-Linux#install
Install Homebrew on Linux and Windows 10 Subsystem for Linux: https://docs.brew.sh/Linuxbrew.
/usr/bin/ruby -e "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Linuxbrew/install/master/uninstall)"
Download the uninstall script and run ./uninstall --help
to view more uninstall options.